起立性調節障害 15歳 男性

どんな症状

4ヶ月前から、朝起きられなくなり、学校へ行けなくなった。

頭がクラクラ、立ちくらみ、だるさ、酷い頭痛。

愛知県東部の病院はすべて行ったが、昇圧剤を出されるだけだった。

鍼灸にも通っていた。

見立て

急激な身長の伸びに加え、物事に熱中しやすい性格、
肉親との死別などが重なり、心身ともに疲労しきって、
疲労から回復できない状態と推察。

体は上下に引き伸ばされたような状態で、
腰の筋肉は絞られ、骨盤がかなり歪んでいた。

施術と経過

とにかく、引き伸ばされた筋肉をひとつひとつ弛めていくようにする。

話を聞いて、リラックスできるよう心掛ける。

4回目来院時、頭痛が夜は無くなるようになった。
いつも夕方に起きていたのが、13時に起きれた。

7回目来院時、頭のクラクラは無くなった。

11回目来院時、朝一度起きて、2時間ほど2度寝するだけで活動できるようになった。
めまい、車酔いは減った。
学校に一度だけ行けた。

院長所感

序盤は一進一退で、なかなか起きられるようにはならなかったのですが、施術回数を重ねるごとに、夕方起きていたのが、だんだん早い時間に起きられるようになり、2度寝はするけれど、朝一度起きられるようになりました。

起立性調節障害は、不治の病ではありません。

適切に対処すれば、必ず改善されます。

逆に対処しないと、大人になっても症状が改善されない可能性があります。

お早めにご来院ください。

親御さんの感想

親御さんの感想です。

息子は中3の11月末に急に朝起きられなくなりました。

昼頃目が覚めて、本人もどうして起きられないのか分かりませんでした。

受験生であり、内申に重要な定期テストを1週間後に控えていました。

本人は夜寝る前には朝起きるつもりで寝ますが、結局起きられませんでした。

強引に起こそうとすれば返って本能的に暴れるだけで全く目は覚めませんでした。

そして結局テストを受けられないだけではなく、授業に間に合う時間にはそれ以来起きられなくなりました。

先生からは定期テストを受けられなかったので公立は諦めた方が良いと言われました。

冬休み前の12月の間は先生に事情を話しメールでやり取りしながら起きた時間と先生の都合に合わせて4時や5時に学校へ顔を出し出席にしてもらいました。

しかし、この頃から本人の様子が変わり始めました。

真面目な性格というのもあり、夕方にしか学校に行けない自分が嫌になり、先生に会うのも辛くなっていました。

しかしその時の私は何とかして学校に連れて行かなくてはという思いで必死でした。

先生と密に連絡を取り合い12月をやっとの事で過ごしました。

1番大変だったのは病院探しです。

ネットで症状からどうやら起立性調節障害ではないかと予想していましたがどこの病院で診てもらえるのか全く分かりませんでした。

ネットで載っている病院をいくつか回りましたが専門医は愛知県内で見つかりませんでした。

大きな病院では検査はしてもらえます。

そこで診断書を書いてもらい受験の為、学校に提出しました。

一般的には小児科で診てもらえますが、昇圧剤で様子を見ましょうと言われ、その薬の効果を信じて2ヶ月飲み続けました。

しかし、症状は特に変わらない上、副作用で精神的に少し様子がおかしくなりすぐに止めました。

病院では精神科を勧められました。

1月になり冬休み明けには学校に行きたいと言っていましたが起きられませんでした。

学校に行けなくなってからは家でひたすらゲーム三昧の日々が続きました。

そして反抗期に拍車がかかり、部屋に閉じこもり鍵のない部屋に鍵をかける様になりました。

発症から2ヶ月間病院の薬を飲みながら気功マッサージにも通いました。

血流が悪く胃腸がかなり悪くミネラルと消化の良いものを食べる様に言われました。

治療を受けると3日間は少し調子が良くなりましたがその後はまた元に戻るのを繰り返しました。

しかしこの時、西洋医学より東洋医学の方が効果があるのではないかと考え始めていました。漢方薬も飲みました。

病院の薬を止めると更に睡眠時間は長くなりました。

午後2時頃起きていたのが日に日に遅くなり遂には午後8時まで一度も起きなくなりました。

夜は11時頃には布団に入る様にしていましたが実際は眠れない時もありました。

しかしいくら11時の就寝を守っても1日20時間の睡眠は変わりませんでした。

発症から3ヶ月目は1番症状が酷い時期でした。

最も心配だったのは食事です。

1日1食何とか食べて20時間は睡眠で過ぎてゆく時間は心配と不安の連続でした。

息子の症状に比例して母親の私自身も心の疲労が限界に達していました。

わらにもすがる思いで探したのが東京の鍼灸治療院でした。

起立性調節障害の治療実績が多くありました。

遠くても治るならと行きましたが、特殊な治療法が息子には合わず断念せざるを得ませんでした。

そして兵庫の気功治療でかなりの実績のある所にも通いました。

治療法は息子に合っていましたが、既に体力の衰えが激しく毎週通う事自体が本人には苦痛になっていました。

この時初めて気付きました。私1人が焦って引きずり回して息子を苦しめていたのではないかと。

ちょうどその頃見つけたのが地元豊田にある無痛整体です。

初めは半信半疑でしたが、家から近いという事は体の負担なしに通い続ける事ができるというメリットがありました。

もうこれ以上行く当てもなく最後にしようと思っていました。

ここの良い所は話を聞いてくれるという事です。

以前他でカウンセリングも探しましたが1年待ちで断念しました。

他の病院、治療院では治療はしてもふさわしいカウンセリングをしてくれる所は一つもありませんでした。

うちの場合、体の異常から起立性調節障害になりましたが、思春期、成長期の子供には精神的にダメージもかなり大きいので起立性調節障害を理解してくれる上で治療して話を聞いてくれる存在がいるというだけで親子共にとても精神的に楽になりました。

また自然治癒力を高めるという最終的に根本的に治っていく様にすると言うのも良かった点だと思います。

治療はとてもデリケートで体を触る程度の所から始まりましたが1回目の治療の次の日から変化がありました。

その後少しずつですが良い方向に進んでいるのが分かりました。

2ヶ月を過ぎた辺りから、体の歪みが治って行きました。

その頃から精神的にも以前の明るさが戻ってきました。

私自身、息子が起立性調節障害になって学んだ事は、1人の人間として信じてあげるという事です。

私が心配した所で何も変わらない。

本人の人生は本人が心配すれば良い。

子離れの時期だったのだと思います。

私が開き直って長い目で人生を見て、許して受け入れた時、子供もゆっくりと自分の人生を考えて進み出すという事です。

無痛整体の治療を始めて3ヶ月の頃には朝は起きていました。

本当にありがとうございます。

これからもゆっくりと一歩引いた所から見守って行こうと思います。

ありがとうございました。